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投稿日:2025年12月15日
不動産の売却を考えた時、あるいは、相続した物件にどのくらいの資産価値があるのかを知っておくことはとても重要です。その際に避けては通れないのが「不動産評価額」です。
不動産評価額とは、文字通り不動産の価値を表した金額のことですが、目的やその時の社会情勢によって見るべき金額は異なります。
今回のコラムでは、不動産評価額の基本的な仕組みから、一物五価の考え方、評価額の種類と違い、調べ方・計算方法までをわかりやすく解説します。
ご自身の目的に合った評価額を知り、売却・相続・資産管理の判断にお役立てください。
不動産評価額とは、国や自治体などの公的機関が一定の基準に基づいて算出した価格や、取引事例を参考に用いられる価格を含めた、不動産の価値を示す金額の総称です。
不動産には、一物五価という言葉があり、1つの土地や建物に対して、目的別に5つの異なる価格(評価額)が付けられています。
【一物五価の内訳】
①実勢価格
②公示地価
③基準地価
④路線価
⑤固定資産税評価額
同じ土地・建物であっても、目的によってそれぞれの評価額を使い分ける必要があります。
評価額と実際に取引された実勢価格が違うように、不動産の価格は、目的ごとに求められる役割が異なるため、複数の評価基準が設けられています。
| 国交省 | 土地取引の指標にしたい(公示地価) |
|---|---|
| 国税庁 | 相続税を計算したい(路線価) |
| 市町村 | 固定資産税を徴収したい(固定資産税評価額) |
また評価額は、地価の変動や社会情勢に合わせて定期的に見直しが行われます。
不動産評価額は、不動産を売買する場合はもちろんですが、他にも以下のような場面で利用されます。
○不動産の売却・購入時の参考価格
○固定資産税・都市計画税の計算
○相続税・贈与税の計算
○登録免許税・不動産取得税の算出
○担保評価や裁判などの公的資料
実勢価格を100とした場合の、各評価額の一般的な目安は以下の通りです。
| 評価額の種類 | 主な用途 | 実勢価格100の場合 |
|---|---|---|
| 実勢価格 | 売買 | 100 |
| 公示地価 | 取引指標 | 80〜90 |
| 基準地価 | 取引指標 | 80〜90 |
| 路線価 | 相続税 | 約80 |
| 固定資産税評価額 | 税金 | 約70 |
| 不動産鑑定評価額 | 裁判・担保 | 80〜100 |
※実勢価格に対する割合はあくまで一般的な目安であり、地域や市況によって前後します。
実際に売買が成立した価格です。これは売り手と買い手の間で需要と供給が一致して決まるので、不動産の「時価」とも言われます。需要と供給、景気、立地などが反映されるため、売却時に最も重視すべき価格です。
公示地価とは、国土交通省が毎年公表している土地の基準となる価格です。毎年1月1日時点の価格を基準に、3月頃に公表されます。
公示地価はあらゆる不動産評価額の基準となり、実際の取引を行う際の重要な指標となります。あくまで「土地の価格」であるため、たとえ建物が建っていても「更地」とみなして評価されるのが特徴です。
基準地価とは、都道府県が毎年公表している土地の基準となる価格です。毎年1月1日時点の価格を基準に、9月頃に公表されます。公示価格ではカバーしきれない地域を補完する役割があります。より地域に密着した土地価格の動向を把握したい場合に参考になります。
国税庁が相続税・贈与税の算定基準として定める価格です。道路に面した土地1㎡あたりの価格を千円単位で示しています。
各市町村が固定資産税の計算に用いる基準価格を指します。土地はおおよそ公示価格の約7割、建物は新築時の請負工事金額のおおむね5割前後が目安とされています。また、3年に一度の「評価替え」で見直されます。
不動産鑑定士が、不動産鑑定評価基準に基づき算定する価格です。売り手と買い手のどちらにも偏らない中立的な価格です。裁判等の法的トラブルが生じた際や不動産証券化、担保評価等、公的な提出書類としても活用できます。
| 目的 | 見るべき評価額 |
|---|---|
| 売却・購入を検討している人 | 実勢価格 |
| 相続税・贈与税を計算したい人 | 相続税路線価 |
| 固定資産税・登録免許税を計算したい人 | 固定資産税評価額 |
| 土地の適正な価格を知りたい人 | 公示地価・基準地価 |

国土交通省や国税庁のウェブサイトで、誰でも無料で閲覧できます。
国土交通省のサイトでは公示地価・基準地価を、国税庁のサイトでは路線価を閲覧することができます。
市区町村から毎年4月頃に届く固定資産税の納税通知書に「価格」もしくは「評価額」と記載されている金額が固定資産税評価額です。
※「課税標準額」は軽減措置後の金額であり、評価額とは異なる点に注意が必要です。
固定資産税評価額から、おおよその実勢価格(売却価格)を逆算することができます。あくまで概算ですが、目安を知るのに便利です。
【計算手順】
①固定資産税評価額は、公示地価の約7割のため、0.7で割り戻します。
②実勢価格は公示価格の1.1倍前後で取引されるケースが多いため、×1.1を行います。
固定資産税評価額 ÷ 0.7 × 1.1 ≒ 実勢価格(売却相場)
例)固定資産税評価額が4,200万円の場合
4,200万円 ÷ 0.7 × 1.1 ≒ 6,600万円と算出できます。
※あくまで目安であり、実際の売却価格は立地・築年数・需要により変動します。
①:路線価を確認する
②:奥行価格補正率を確認する
③:評価額を計算する
①:路線価を確認する
路線価は、路線価図に「数字+アルファベット」で記載されています。
例)300D
数字は1㎡/千円単位であり、アルファベットは借地権割合を指します。
《借地権割合一覧(代表例)》
A:90% B:80% C:70% D:60% E:50% F:40% G:30%
※借地権割合は、土地を貸している場合の価格計算に使用します。
②:奥行価格補正率を確認する
土地の奥行きが標準から外れる場合、補正率を掛けます。
《奥行価格補正率の目安(住宅地)》
10m:0.90 15m:0.97 20m(標準):1.00 30m:0.95 40m:0.91
※実際の補正率は、土地の所在地や用途地域ごとに国税庁の補正率表で定められています。
*自用地の場合
自用地評価額 = 路線価 × 奥行価格補正率 × 土地面積
*借地権がある場合
借地権設定土地評価額 = 自用地評価額 × 借地権割合
【計算シミュレーション】
例)普通住宅地区で路線価300Dの道路に面する400平方メートルの土地で、奥行距離が40m
*自用地の場合
1㎡当たりの路線価は30万円、土地面積が400㎡となり、奥行距離が40mの奥行価格補正率は0.91、これを計算式に当てはめると、
30万円×0.91×400=1億920万円と算出されます。
*借地権がある場合
300D=60%ですので、これを計算式に当てはめると、
30万円×0.91×400 × 0.6 = 6,552万円と算出されます。
路線価が定められていない地域では、倍率方式を使用して計算します。
相続税評価額= 固定資産税評価額 × 倍率
※この計算で算出される金額も、「自用地」としての評価額です。
【計算シミュレーション】
例)固定資産税評価額が6,000万円、評価倍率が1.1倍
この場合、土地の相続税評価額は6,000万円×1.1倍=6,600万円と算出できます。

不動産評価額には複数の種類があり、目的に応じて使い分ける必要があります。
評価額は市場の動向、物件の立地や状態によって変動するので、売却するタイミングが非常に重要となります。そのため、売却を検討された際は、複数の不動産会社に相談、見積もりを依頼して、ある程度の相場を把握しておくことが大切です。
弊社では、それぞれの地域に密着、熟知した担当者が、簡易査定から現地査定まで無料で行っておりますので、いつでもお気軽にご相談くださいませ。
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