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すまぐちくん

私道とは?公道との違いやメリット・デメリット、購入時の注意点をわかりやすく解説

投稿日:2026年01月31日

不動産価値を左右する大きな要因の一つが「道路」です。

なかでも「私道」に面した物件は、公道に面した物件に比べて価格が抑えられているケースが多く、一見するとお買い得に見えます。
しかし、私道には特有のルールがあり、知らずに買うと「将来の売却が難しくなる」「建て替えができない」といったリスクを背負うことにもなりかねません。

今回のコラムでは、私道と公道の根本的な違いから、意外なメリット・デメリット、そして後悔しないために必ずチェックすべき注意点をわかりやすく解説します。

  • 私道とは?公道との違い

    日常的に通っている道路には、大きく分けて「私道」「公道」の2種類があります。見た目では区別がつきにくいことも多いですが、権利や維持管理の面で大きな差があります。

    私道と公道の定義


    私道
    個人、法人、あるいは近隣住民などの「民間」が所有・管理している道路。個人の敷地の一部を道路として提供している場合や、複数の地権者が共有している場合がある。



    公道
    国、都道府県、市区町村などの「国や地方自治体」が所有・管理している道路。道路法という法律に基づいて管理されており、原則として誰でも自由に通行できる。




    私道と公道の違い

    最大の違いは、その道路が「誰の持ち物で、誰が責任を持つか」という点にあります。 公道は公共の財産であり、舗装修繕や除雪などは税金で行われます。一方、私道はあくまで”個人の資産”であるため、道路が陥没した際の修理費用や、維持管理にかかるコストは所有者が負担するのが原則です。また、私道は通行に制限がかかる場合があるのも大きな違いです。


    なぜ「私道」が存在するのか?


    「すべての道路が公道になればいいのに」と思うかもしれませんが、私道が存在するのには明確な理由があります。 最も多い理由は「※接道義務」をクリアするためです。この接道義務に基づき、大きな土地を分割して宅地を造成する際は奥の土地まで道路を延ばす必要があり、その際に作った道路が「私道」として残ることが多いのです。

    ※接道義務…建物の敷地が幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないという法律上のルール




    私道と公道の違い比較表

    私道公道
    所有者と管理責任個人や法人、共同所有。補修費用は自己負担。国や自治体。補修費用は公費。
    通行の自由所有者が制限可能。ただし通行地役権などがある場合は別。誰でも自由に通行できる。
    権利関係土地としての売買、相続、担保設定が可能。公共物。



    私道のメリット・デメリット



    メリット

    ■物件価格が相場より安い
    私道に面した物件は「制限のある土地」と見なされるため、公道に面した物件に比べて販売価格が安く設定されていることが多いです。

    ■静かな住環境
    私道は不特定多数の車や歩行者が通り抜けることがないため、騒音や振動が少なくプライバシーを保ちやすいです。

    ■固定資産税等の軽減措置
    私道部分は、一定の条件を満たすことで固定資産税や都市計画税が非課税、あるいは減額される措置があります。例えば「誰でも通れる状態になっている道路」として認められれば、申請によって税金がかからなくなるケースが一般的です。



    デメリット

    ■維持管理費は原則自己負担
    私道はあくまで「個人の持ち物」であるため、アスファルトのひび割れ補修や街灯の電気代などの維持管理費用は所有者が全て負担しなければなりません。

    ■水道・ガス・下水工事に承諾が必要
    私道の下に埋設されている配管の修理や、新規の引き込み工事を行う際、私道の所有者全員から「地面を掘る許可」を得る必要があります。近隣との関係が悪化していたり、所有者が遠方に住んでいて連絡が取れなかったりすると、工事が着手できずインフラ整備に支障をきたす恐れがあります。

    ■再建築不可のリスク
    古い私道の中には、法律上の道路として認められていないものもあります。その場合、今ある家を壊して新しい家を建てようとしても許可が下りない「再建築不可」物件となるリスクがあり、将来的な資産価値に大きく影響します。

    ■住宅ローン審査への影響
    銀行などの金融機関は、担保となる不動産の「売りやすさ」を厳しくチェックします。 私道に面した物件は、「再建築の可否」や「通行・掘削の権利関係」が不安定と判断されると、住宅ローンの審査が通りにくくなったり、借入可能額が減額されたりすることがあります。

  • 知らずに買うと危険!私道のトラブル事例

    公道だと思っていた道が実は個人や近隣住民の所有物だった場合、思わぬトラブルに発展することもあります。
    ここからは、知らずに買うと後悔しかねない、私道の代表的なトラブル事例3つを紹介していきます。

    ①通行・車両進入をめぐるトラブル


    私道はあくまで「他人の土地」であるため、原則として所有者の許可なく通行することはできません。徒歩での通行は黙認されていても、「車の進入」や「宅配業者のトラックの通行」を制限されるケースがあります。
    新しく引っ越してきた際に「※通行掘削承諾書」を前所有者から引き継いでいないと、通行料を請求されたり、最悪の場合は車が通れないよう柵を立てられたりする恐れがあります。

    ※私道に面した土地で、上下水道やガス管の引き込み工事・補修や、車両・人の通行を行う際、所有者から無償での使用許可を得るための書面



    ②修繕費用の負担割合で揉める


    公道であれば舗装の剥がれや側溝の掃除は自治体が管理してくれますが、私道は所有者全員で維持管理しなければなりません。
    例えば、アスファルトの再舗装が必要になった際、「車を所有していないから必要ない」「お金がない」などと費用の支払いを拒否する住民が現れることがあります。共有者間で修繕費用についての意見がまとまらないと道が劣化したまま放置され、資産価値の低下や事故のリスクを招くことになります。


    ③相続で所有者が不明になるケース


    私道が「近隣住民数名による共有」となっている場合、年月の経過とともに管理が困難になります。
    所有者の一人が亡くなり、その相続人が遠方に住んでいたり、相続放棄をしたりすることで、誰が持ち主かわからない状態に陥ります。そのため、水道管の破裂などで私道の掘り起こしが必要になった際に、所有者全員の同意が得られず、緊急性の高い工事が進められないといった事態が起こり得ます。

  • 私道物件を購入する前の5つのチェックポイント

    ①私道の「権利形態」を確認する


    〇持分の有無
    道路の所有権の一部を持っているかどうかが重要です。

    〇「共有持分」か「分筆所有」か
    道路全体を近隣住民全員で”共有”しているケースと、道路を細かく分筆して目の前の道路だけを”単独所有”しているケースがあります。

    〇持分がない場合のリスクヘッジ
    もし道路の持分が一切ない場合、将来の建て替えや売却が非常に困難になります。その場合は、後述する「承諾書」が完璧に揃っているかや「※通行地役権」が設定されているかを確認しなければなりません。

    ※通行地役権…自分の土地の利便性を高めるために、隣の他人の土地を通行する権利




    ②通行・掘削承諾書の有無と内容


    〇無償での通行
    車両を含め、24時間自由に無償で通行できるか。

    〇将来の掘削
    水道管やガス管の故障修理、または新設のために地面を掘り返す許可が含まれているか。

    〇第三者への継承
    自分が家を売った際、次の所有者にも権利が自動的に引き継がれるという「承継」の規定があるか。これが抜けていると、売却時に再度承諾料を請求されるトラブルになりかねません。


    ③インフラ配管の状況


    〇「私設管」か「公設管」か
    道路は私道でも、配管は自治体が管理する「公設管」である場合があります。逆に配管が「私設管」の場合、破裂した際の修理代は利用者全員での折半となります。

    〇口径と費用負担
    本管の口径が細い場合、家を建てる際に太い管への引き込み直しが必要になり、数百万円単位の追加費用が発生することがあります。その費用の負担区分を事前に把握しておきましょう。


    ④住宅ローンが組めるか事前に確認


    〇金融機関の選定
    銀行は「もし返済が滞って家を売りに出した際、道路の権利が不安定だと買い手がつかない」と判断するため、私道物件は担保価値を低く見積もられることが多いです。
    そのため、大手都市銀行は私道に関する権利関係に非常に厳しく、不備があると審査に通りません。一方、地方銀行や信用金庫は、地域の事情に詳しいため柔軟に対応してくれる場合があります。


    ⑤近隣住民・管理組合の状況


    〇管理ルールの有無と雰囲気
    私道は、所有者同士の人間関係が良好であるかが管理の質を左右します。掃除当番や除雪のルールがあるか、維持管理のための「積立金」があるかについても事前に確認しましょう。

    〇仲介業者に聞くべきこと
    「私道の補修で揉めた過去はないか」「近隣に気難しい地権者はいないか」などを仲介業者にヒアリングし把握しておくことが大切です。

  • まとめ

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