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すまぐちくん

我が家の建物価値はいまどれくらい?減価償却でわかる「建物の残り価値」と後悔しない売却の考え方

投稿日:2026年02月21日

最終更新日:2026年02月15日

我が家の建物価値はいまどれくらい?減価償却でわかる「建物の残り価値」と後悔しない売却の考え方

「うちの家って、いまいくらの価値があるんだろう?」

売却を考え始めたとき、多くの方が気になるのは価格です。しかし実は、家の価格は「土地」と「建物」で分けて考えられていることをご存じでしょうか。

建物には、年数の経過とともに価値が減っていくという減価償却という仕組みがあります。この考え方を使えば、ご自宅の「会計上の建物価値(残り価値)」を計算することが可能です。
ただし、ここで大切なのは、減価償却で分かる価値と、実際に市場で売れる価格は必ずしも一致しないということ。

本記事では、減価償却の基本から計算方法、住まいの種類別シミュレーション、そして売却で後悔しないために知っておきたいポイントまでを分かりやすく解説します。
まずは、「我が家の建物価値」を正しく知るところから始めてみましょう。

  • 減価償却費とは?まず知っておきたい基本の考え方

    減価償却費とは?まず知っておきたい基本の考え方

    そもそも減価償却費とは何?

    減価償却とは、建物の価値が時間の経過とともに少しずつ減っていくという会計上の考え方です。
    建物は購入した瞬間が最も価値が高く、使用年数が増えるごとに価値が下がっていくと考えられます。

    例えば2,000万円で購入した建物も、15年後に2,000万円の価値がそのまま残っているとは考えません。
    この「価値の目減り」を、税務上・会計上で計算するのが減価償却です。

    売却時においては「現在の建物の価値」を算出するために使う

    売却時に重要になるのは、家を売った際に「利益(譲渡所得)が出て税金がかかるのか」を正しく計算するためには、この減価償却費の考え方は欠かせません。
    ・購入時の建物価格
    ・築年数
    ・構造ごとの耐用年数

    これらをもとに、今どれくらいの価値が会計上残っているかを算出します。
    税金の計算では「買った時の価値」ではなく、この「今の価値」と「売れた値段」を比較して利益を判定する仕組みになっています。

    ただしここで重要なのは、
    減価償却で算出される価値 = 実際の売却価格
    ではない、という点です。

    減価償却で求めるのは、あくまで税金を計算するための「会計上の価値」であることを押さえておきましょう。

  • 今の建物価値を計算するために何が必要?

    今の建物価値を計算するために何が必要?

    建物の「今の価値(帳簿上の残り価値)」を知るには、いくつかの情報が必要です。

    ・建物購入価額
    ・経過年数(築年数)
    ・償却率(=耐用年数から算出)

    これらをもとに、減価償却の計算を行います。

    ■基本の計算式
    減価償却費(定額法)の計算式は、次の通りです。
    建物購入価額 × 0.9 × 償却率 × 経過年数
    ※「0.9」は、取得価額の90%を償却対象とする考え方に基づくものです。

    そして、この計算で求めた「原価償却累計額」を購入価額から差し引くことで、現在の帳簿価額を算出します。
    建物購入価額 − 減価償却累計額 = 現在の帳簿価額(残り価値)

    つまり、「いくらで買ったか」だけでなく、何年経っているか・どんな構造かが大きく影響します。



    ■建物購入価額・経過年数・償却率とは?


    減価償却の計算に必要な要素は、大きく分けて次の3つです。

    ① 建物購入価額
    減価償却の対象になるのは、建物部分の価格のみです。

    不動産は「土地」と「建物」に分けて考えますが、土地は時間が経っても基本的に減価償却しません。
    そのため、売買契約書や重要事項説明書に記載されている建物価格の部分だけを使って計算します。
    例えば、
    ・総額3,000万円
    ・土地1,200万円
    ・建物1,800万円
    の場合、計算対象は「1,800万円」となります。



    ② 経過年数
    次に重要なのが、建物を取得してからの経過年数です。
    新築で購入した場合は築年数とほぼ同じですが、中古住宅を取得した場合は、耐用年数の計算が少し異なります。
    築年数が長いほど、減価償却累計額は増え、帳簿上の残り価値は小さくなります。



    ③ 償却率
    償却率は、建物の構造によって定められた「耐用年数」から算出されます。
    基本的な考え方は、
    償却率 = 1 ÷ 耐用年数(定額法)
    例えば、
    ・木造(耐用年数22年) → 約0.045
    ・RC造(耐用年数47年) → 約0.021
    となります。
    つまり、耐用年数が長い建物ほど、1年あたりの価値の減少はゆるやかになります。



    建物の構造で違う「耐用年数」と償却率


    減価償却を考えるうえで、特に重要なのが「耐用年数」です。
    耐用年数とは、その建物が税務上、何年使えると想定されているかを示す年数で、建物の構造ごとに法律で定められています。

    例えば、一般的な木造住宅の耐用年数は22年です。
    軽量鉄骨造の場合は構造の厚みによって異なりますが、おおよそ19年〜27年とされています。
    そして、マンションなどに多い鉄筋コンクリート(RC造)は47年と、比較的長く設定されています。

    このように、建物の構造によって耐用年数は大きく異なります。
    そのため、同じ築年数でも「どの構造か」によって、帳簿上の残り価値は変わってくるのです。

    この耐用年数をもとに、1年あたりどのくらい価値が減少すると考えるのかを示すのが「償却率」です。

    現在は「定額法」が主流|定率法との違い


    減価償却にはいくつかの計算方法がありますが、現在、居住用不動産で主流となっているのは「定額法」です。

    定額法とは?
    定額法とは、毎年同じ金額ずつ価値を減らしていく方法です。
    例えば、年間80万円ずつ減価償却すると決まれば、1年目も2年目も3年目も、同じ80万円が差し引かれていきます。
    そのため、
    ・計算がシンプル
    ・将来の見通しが立てやすい
    という特徴があります。
    現在の住宅売却における計算は、基本的にこの「定額法」を前提に考えます。



    定率法とは?
    定率法は、最初の年に大きく価値が減り、年々減少額が小さくなる方法です。
    つまり、
    ・初年度の償却額が大きい
    ・年を追うごとに減少額が小さくなる
    という特徴があります。
    主に事業用資産などで使われることがあり、居住用の売却シミュレーションではあまり用いられません。

  • 【シミュレーション】住まいの種類別|建物の残り価値はどう変わる?

    【シミュレーション】住まいの種類別|建物の残り価値はどう変わる?

    ここでは、実際に数字を使って建物の残り価値を計算してみましょう。
    ■ 前提条件
    ・建物価格:2,000万円
    ・築15年(新築で取得した建物)
    ・減価償却方法:定額法

    ① 木造戸建の場合(耐用年数22年)

    木造住宅の法定耐用年数は22年です。
    償却率は、
    1 ÷ 22 = 約0.045
    年間の減価償却額は、
    2,000万円 × 0.9 × 0.045
    = 約81万円

    15年間の減価償却累計額は、
    約81万円 × 15年 = 約1,215万円
    したがって、帳簿上の残り価値は、
    2,000万円 − 1,215万円 = 約785万円
    となります。
    築15年の木造戸建では、会計上は約800万円弱の価値が残る計算です。



    ② RCマンションの場合(耐用年数47年)

    鉄筋コンクリート造の耐用年数は47年です。
    償却率は、
    1 ÷ 47 = 約0.021
    年間の減価償却額は、
    2,000万円 × 0.9 × 0.021
    = 約37万円

    15年間の累計は、
    約37万円 × 15年 = 約555万円
    残り価値は、
    2,000万円 − 555万円 = 約1,445万円
    同じ築15年でも、RC造は価値の減少が緩やかなため、
    帳簿上の残り価値は大きくなります。



    ③ 事業用不動産の場合

    事業用物件も基本的な考え方は同じですが、
    減価償却は「節税」と密接に関わります。
    売却時には、
    ・減価償却の累計額
    ・簿価との差額
    ・譲渡所得税
    が大きく影響します。
    そのため、事業用の場合はより慎重なシミュレーションが必要です。



    中古取得時は「耐用年数1.5倍ルール」に注意


    戸建やマンションを中古で取得した場合、残存耐用年数の計算方法が変わります。
    原則として、
    (法定耐用年数 − 経過年数)+ 経過年数 × 20%
    という計算式を用い、
    最長で「法定耐用年数の1.5倍」まで認められるケースがあります。
    中古取得の場合は、新築取得とは償却期間が異なるため、同じ築年数でも帳簿上の残り価値が変わる可能性があります。

  • 減価償却が終わっても大丈夫?売却前に知っておきたい3つのポイント

    減価償却が終わっても大丈夫?売却前に知っておきたい3つのポイント

    減価償却の計算をすると、
    「もう価値がほとんど残っていない…」「耐用年数が過ぎたらゼロになるの?」
    と不安になる方も少なくありません。
    しかし、帳簿上の価値が小さくなったからといって、売却できないわけではありません。

    減価償却が終わっても、売却価値までゼロになるとは限らない

    耐用年数を超えると、帳簿上の建物価値はゼロになります。
    しかし、これはあくまで税務上の計算ルールです。

    実際の市場では、
    ・人気エリアにある
    ・適切にメンテナンスされている
    ・管理状態が良い
    といった条件がそろえば、築年数が古くても十分に価格はつきます。

    不動産の価格は、「減価償却」ではなく需要と供給のバランスで決まります。
    帳簿価値がゼロでも、売却価格がゼロになることはほとんどありません。

    リノベーション・リフォームは資産価値を上げるケースも

    近年は、築年数よりも
    ・デザイン性
    ・断熱性能
    ・設備の新しさ
    といった要素が重視される傾向があります。

    例えば、
    ・水回りを一新している
    ・内装が現代的にリノベーションされている
    ・断熱改修がされている
    こうした住宅は、築年数以上の評価を受けることもあります。
    つまり、減価償却上は価値が下がっていても、市場では「魅力ある住宅」として評価される可能性があるのです。

    税金計算で損しないために「計算上の価値」を知っておく

    売却時の税金(譲渡所得税)は、
    売却価格 −(取得費 − 減価償却累計額)
    で計算されます。
    ここで重要なのが、減価償却累計額です。

    建物の帳簿価値を正しく把握していないと、
    ・想定より税金が高くなる
    ・手取り額が想定より少なくなる
    といった事態につながる可能性があります。

    だからこそ、売却を考え始めた段階で、
    ✔ 今の建物価値(帳簿価値)
    ✔ 想定売却価格
    ✔ 税金の概算
    を一度整理しておくことが大切です。

    まとめ


    減価償却は、建物の価値が時間とともに減っていくという会計上のルールです。
    構造によって耐用年数は異なり、同じ築15年でも木造戸建とRCマンションでは、帳簿上の残り価値に大きな差が生まれます。

    しかし、ここで最も大切なのは次のポイントです。
    ・減価償却で分かるのは「帳簿上の価値」
    ・実際の売却価格は「市場の需要」で決まる
    ・税金計算では帳簿価値が重要になる

    つまり、
    帳簿価値と市場価格は別物であることを理解したうえで、両方を把握することが後悔しない売却につながるのです。
    築年数が経っていても、減価償却が終わっていても、売却価値がゼロになるわけではありません。

    大切なのは、
    ✔ 今の建物の帳簿価値
    ✔ 実際に売れる市場価格
    ✔ 売却時の税金と手取り額
    この3つを事前に整理しておくことです。

    「我が家はいくらで売れるのか?」だけでなく、「最終的にいくら手元に残るのか?」まで考えることが、賢い売却の第一歩です。
    まずは、ご自宅の現在の価値を正しく知るところから始めてみましょう。

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