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投稿日:2026年08月22日
結婚や出産を機に、マイホームの購入を考え始めた共働きのご夫婦も多いのではないでしょうか。
共働きのご夫婦は、二人の収入を活用することで、単独で住宅ローンを組む場合よりも借入可能額を増やせるケースがあります。その一方で、ペアローンや収入合算など選択肢が増えるため、「どの組み方が自分たちに合っているの?」と悩む方も少なくありません。
住宅ローンは、数十年にわたって返済していくものです。そのため、現在の収入だけでなく、出産や育休、時短勤務など、将来の働き方やライフプランまで考えて組み方を選ぶことが大切です。
この記事では、共働き夫婦が住宅ローンを組む際の主な4つの方法を、メリット・デメリットとともに比較します。
共働き夫婦が住宅ローンを組む方法は、大きく分けて4つのパターンがあります。それぞれの特徴を理解し、ご自身の家庭にどの方法が最も適しているか考えてみましょう。
単独ローンは、夫または妻のどちらか一人の名義で住宅ローンを契約する方法です。契約者が一人のため、夫婦それぞれがローンを契約するペアローンと比べて、手続きや契約関係をシンプルにしやすいのが特徴です。
将来、パートナーの収入に変化があった場合でも、返済計画への影響を抑えやすいのがメリットです。例えば、出産や育児で一時的に収入が減少しても、一人の収入で返済できる計画にしておけば、家計への影響を抑えやすくなります。
借入可能額は一人の収入を基に審査されるため、ペアローンや収入合算と比べて、借入可能額が少なくなる傾向があります。
ペアローンは、夫と妻がそれぞれ別の住宅ローンを契約する方法です。一般的には、お互いが相手のローンの連帯保証人になります。5,000万円の物件に対して、夫が3,000万円、妻が2,000万円のローンを組むといった形になります。
夫婦それぞれの収入を基に借入額を決められるため、単独ローンよりも借入可能額を増やせる可能性があります。また、条件を満たせば夫婦それぞれが住宅ローン控除の対象となるほか、多くの場合、夫婦それぞれが団信にも加入できます。
夫婦それぞれが住宅ローンを契約するため、契約時の事務手数料や印紙税などの諸費用がそれぞれにかかります。また、どちらかの収入が減少した場合でも、それぞれのローンを返済する必要があります。
収入合算(連帯債務型)は、夫婦の収入を合算して一つの住宅ローンを契約する方法です。契約者(主債務者)は一人ですが、もう一方のパートナーも連帯債務者として、契約者と同等の返済義務を負います。
ローン契約を1本にまとめながら、夫婦二人の収入を基に借入可能額を増やせる可能性があります。また、条件を満たせば、夫婦それぞれが住宅ローン控除の対象となる場合があります。
団信は主債務者のみが加入するケースが一般的ですが、金融機関や商品によって取り扱いが異なります。連帯債務者が団信に加入していない場合、連帯債務者に万が一のことがあってもローンは残るため注意が必要です。
「収入合算(連帯保証型)」も、夫婦の収入を合算して一つのローンを組む方法ですが、連帯債務型とはパートナーの立ち位置が異なります。こちらでは、パートナーは連帯保証人となります。連帯保証人は、主債務者が住宅ローンを返済できなくなった場合などに、返済義務を負います。
夫婦二人の収入を基に審査されるため、単独ローンと比べて借入可能額を増やせる可能性があります。ローン契約も1本で済むため、ペアローンと比べて諸費用を抑えやすいです。
連帯保証人は、主債務者の返済が滞った場合に返済義務を負う立場ですが、住宅ローン控除や団信の対象となるのは主債務者のみとなるのが一般的です。そのため、パートナーの収入を活用しながらも、制度上のメリットは主債務者に限られる点に注意が必要です。
ここまで紹介した4つのローンを、重要なポイントごとに比較してみましょう。どの方法が自分たちに合っているか、以下の表でチェックしてみてください。
| 比較項目 | ①単独ローン | ②ペアローン | ③収入合算(連帯債務型) | ④収入合算(連帯保証型) |
|---|---|---|---|---|
| 契約数 | 1本 | 2本 | 1本 | 1本 |
| 契約者 | 夫または妻 | 夫と妻 | 夫または妻(主債務者) | 夫または妻(主債務者) |
| パートナー | ー | 相手方(連帯保証人) | 相手方(連帯債務者) | 相手方(連帯保証人) |
| 借入可能額 | 1人分 | 2人分(多い) | 2人分(多い) | 2人分(多い) |
| 住宅ローン控除 | 契約者のみ | 夫婦それぞれ | 夫婦それぞれ(条件による) | 契約者のみ |
| 団信の加入 | 契約者のみ | 夫婦それぞれ | 主債務者のみが一般的 | 主債務者のみが一般的 |
| 諸費用 | 1本分 | 2本分 | 1本分 | 1本分 |
借入可能額を増やしやすいのは、「ペアローン」や「収入合算」です。夫婦二人の収入を基に審査されるため、単独ローンよりも高額な物件を検討できる可能性があります。ただし、借入可能額がそのまま購入予算になるわけではありません。将来の出産や育休、時短勤務などによる収入の変化も考慮し、無理なく返済できる金額を基準に物件価格を考えることが大切です。
住宅ローン控除を夫婦それぞれで利用できる可能性があるのは、「ペアローン」と「収入合算(連帯債務型)」です。ただし、実際の控除額は夫婦それぞれの所得や借入額、住宅の条件などによって異なります。住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を取得した場合に、一定の要件を満たすことで所得税などの控除を受けられる制度です。「単独ローン」と「収入合算(連帯保証型)」では、控除を受けられるのは契約者本人のみです。
団体信用生命保険(団信)は、住宅ローンの契約者に万が一のことがあった場合に、保険金によって住宅ローンの残高が弁済される制度です。「ペアローン」では夫婦それぞれが団信に加入するため、どちらかに万が一のことがあっても、その人の分のローンは完済されます(もう一方のローンは残ります)。これに対し、「収入合算」では、主債務者のみが団信に加入するケースが一般的ですが、金融機関や商品によって取り扱いが異なります。
住宅ローン契約時には、事務手数料や印紙税、登記費用などの諸費用がかかります。「ペアローン」は契約が2本になるため、事務手数料や印紙税などの費用がそれぞれに発生し、単独ローンや収入合算と比べて諸費用が増える傾向があります。少しでも初期費用を抑えたい場合は、契約が1本で済む「単独ローン」や「収入合算」がおすすめです。
どのローンを選ぶにしても、共働き夫婦が住宅ローンを組む際には共通して注意すべき点があります。将来後悔しないために、以下の3つのポイントをしっかり押さえておきましょう。
住宅ローンの返済は30年、35年と長期にわたります。その間に、出産、育児、転職、介護など、ライフプランが変化する可能性は十分にあります。
例えば、産休や育休中は一時的に世帯収入が減少します。その期間でも無理なく返済を続けられるか、事前にシミュレーションしておくことが大切です。 将来の不確定な要素も考慮し、少し余裕を持った資金計画を立てましょう。
借入可能額の上限まで借りることが、必ずしも無理のない返済につながるとは限りません。大切なのは「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」を基準に考えることです。現在の生活費だけでなく、将来の教育費や老後資金なども考慮し、余裕を持った返済計画を立てましょう。
ペアローンや収入合算で不動産を共有名義にする場合、物件の「持分割合」を決める必要があります。この持分割合は、頭金やローン負担額といった、物件購入時にそれぞれが出資した金額の比率に合わせるのが原則です。
例えば、夫が3,000万円、妻が2,000万円を負担した場合、持分割合は夫3/5、妻2/5となります。もし、この出資比率と登記した持分割合が異なると、差額分が「贈与」とみなされ、贈与税の対象となる可能性があるので注意が必要です。

ここまで解説した内容を踏まえて、どのような夫婦にどのローンが向いているのか、ケース別に見ていきましょう。
| ケース | おすすめのローン | 主な理由 |
|---|---|---|
| 借入額を最大化したい | ペアローン、収入合算 | 二人の収入を基に審査されるため、借入可能額が大きくなる |
| 控除・団信を充実させたい | ペアローン | 夫婦それぞれが住宅ローン控除や団信の対象となる可能性がある |
| 将来に備えたい | 単独ローン | パートナーの収入変化の影響を受けにくく、安定した返済計画が立てやすい |
| 初期費用を抑えたい | 収入合算、単独ローン | 契約を1本にできるため、ペアローンと比べて諸費用を抑えやすい |
希望する物件の価格が高い場合でも、二人の収入を活用することで選択肢を広げられる可能性があります。ただし、借入可能額いっぱいまで借りるのではなく、将来の収入や支出も踏まえて予算を決めることが重要です。
節税効果や万が一への備えを重視し、住宅ローン控除や団信を夫婦それぞれで利用したい場合は、「ペアローン」が選択肢の一つになります。一般的に夫婦それぞれが住宅ローン控除や団信の対象となるため、家計と保障の両面で手厚い恩恵を受けられます。
「将来、どちらかが仕事を辞めるかもしれない」「育児に専念する期間を設けたい」など、働き方の変化を視野に入れている場合は、パートナーの収入に頼らず返済できる「単独ローン」も選択肢になります。収入が変化した場合でも返済計画を維持しやすいため、将来のライフプランを重視したい夫婦に向いています。
契約時の事務手数料や印紙税などの諸費用をできるだけ抑えたい場合は、契約が1本で済む「単独ローン」や「収入合算」が選択肢になります。特に「収入合算」であれば、夫婦二人の収入を活かしながら、住宅ローン契約を1本にできるため、ペアローンと比べて諸費用を抑えやすい点がメリットです。
共働き夫婦の住宅ローンには、「単独ローン」「ペアローン」「収入合算」といった複数の選択肢があり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
| 単独ローン | 将来の収入変化に備えたい夫婦向け |
|---|---|
| ペアローン | 借入額・控除・保障を重視したい夫婦向け |
| 収入合算 | 契約を1本にしつつ、借入額を増やしたい夫婦向け |
どの方法が最適かは、ご夫婦の現在の収入状況だけでなく、将来のライフプランや価値観によって大きく異なります。
最も大切なのは、これらの選択肢の特徴を正しく理解し、お二人でしっかりと話し合うことです。「いくら借りられるか」だけでなく、「どうすれば安心して返済し続けられるか」という視点を持ち、ご家庭にとってベストな住宅ローンを選びましょう。
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