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家の売却にかかる税金はいくら?戸建ての計算シミュレーションと5つの節税対策

投稿日:2026年09月25日

家の売却にかかる税金はいくら?戸建ての計算シミュレーションと5つの節税対策

「家を売却すると、税金がかなりかかるのでは?」と不安に感じていませんか。大きな金額が動くだけに、税金の心配はつきものです。
しかし、結論から言うと、家の売却で必ずしも税金がかかるわけではありません。税金は売却によって「利益」が出た場合にのみ発生し、さらに多くのケースで使える特例制度を利用すれば、税金の負担をゼロにすることも可能です。

この記事では、家の売却にかかる税金の種類から、具体的な計算方法、そして損をしないための節税対策まで、分かりやすく解説します。

  • 家の売却で税金がかかるのは利益が出たときだけ

    サンプル画像

    家の売却で最も重要になる税金は「譲渡所得税」ですが、これは売却によって利益が出た場合にのみ課税されます。この利益のことを、税金の専門用語で「譲渡所得」と呼びます。


    譲渡所得は、以下の計算式で求められます。


    譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)


    簡単に言うと、「売却価格」から「その家を買ったときにかかった費用」と「売るためにかかった費用」を差し引いた、純粋な儲けが譲渡所得です。
    例えば、購入時より安い価格でしか売れなかった場合、譲渡所得はマイナスになります。この場合は利益が出ていないため、原則として譲渡所得税はかかりません。

  • 家の売却でかかる可能性のある4つの税金

    家の売却でかかる可能性のある4つの税金

    家の売却に関連する税金は、主に以下の4種類です。それぞれどのような税金か見ていきましょう。


    ①譲渡所得税(所得税・住民税)

    家の売却で出た利益(譲渡所得)に対してかかる税金です。この記事でメインに解説する、最も重要な税金と言えます。正確には、所得税・復興特別所得税・住民税の3つを合わせた総称です。売却した翌年に、確定申告を行って納税します。


    ②印紙税

    不動産の売買契約書を作成する際に課税される税金です。契約書に記載された金額に応じて収入印紙を貼り付け、消印することで納税します。例えば、契約金額が1,000万円超5,000万円以下の場合、印紙税は1万円です(軽減措置適用時)。通常は売主と買主が1通ずつ契約書を保管するため、各自が自身の契約書分の印紙税を負担します。


    ③登録免許税

    不動産の登記手続きを行う際に発生する税金です。家の売却では、主に住宅ローンを完済した際の「抵当権抹消登記」で必要になります。抵当権抹消登記にかかる登録免許税は、不動産1つにつき1,000円で、土地と建物であれば、合計2,000円となります。手続きは司法書士に依頼することが多く、その場合は別途司法書士への報酬も必要です。


    ④消費税

    個人の売主がマイホームを売却する場合、建物や土地の売却代金に消費税はかかりません。消費税が課税されるのは、事業者が事業として不動産を売却する場合のみです。ただし、不動産会社に支払う仲介手数料には消費税がかかります。

  • 税額がわかる!譲渡所得税の計算3ステップ

    税額がわかる!譲渡所得税の計算3ステップ

    譲渡所得税がいくらになるかは、以下の3つのステップで計算できます。自分のケースに当てはめて、おおよその税額をシミュレーションしてみましょう。


    Step1. 譲渡所得を算出する


    まずは、税金の計算の基礎となる譲渡所得を求めます。
    計算式は先ほど紹介した通りです。
    譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)
    それぞれの項目に何が含まれるかを確認しましょう。

    取得費

    取得費とは、売却した家や土地を購入したときにかかった費用のことです。主なものに、購入代金や購入時の仲介手数料、登記費用、不動産取得税などがあります。また、増改築やリフォームにかかった費用も取得費に含めることができます。 購入時の契約書などが見つからず取得費が分からない場合は、売却価格の5%を「概算取得費」として計算することも可能です。


    譲渡費用

    譲渡費用は、家を売るために直接かかった費用を指します。具体的には、不動産会社に支払う仲介手数料や売買契約書の印紙税などが含まれます。仲介手数料は、売却を依頼する不動産会社と結ぶ媒介契約で上限額が定められています。


    Step2. 所有期間を確認して税率を判断する


    次に、売却した家の所有期間を確認します。
    譲渡所得税の税率は、所有期間によって大きく異なるためです。
    • 短期譲渡所得:所有期間が5年以下の場合
    • 長期譲渡所得:所有期間が5年超の場合
    ここで注意が必要なのは、所有期間の数え方です。単純な購入日から売却日までの期間ではなく、「売却した年の1月1日時点」で5年を超えているかどうかで判断します。


    Step3. 譲渡所得に税率をかけて税額を計算する


    最後に、算出した譲渡所得に所有期間に応じた税率をかけて、納税額を算出します。


    所有期間所得税復興特別所得税住民税合計税率
    長期(5年超)15%0.315%15%20.315%

    例えば、譲渡所得が1,000万円だった場合、税額は以下のようになります。
    • 短期の場合: 1,000万円 × 39.63% = 396.3万円
    • 長期の場合: 1,000万円 × 20.315% = 203.15万円
    このように、所有期間が5年を超えるかどうかで、納税額に約200万円もの差が生まれるのです。


    戸建ての計算シミュレーション例


    実際に、以下のモデルケースを使って税金がいくらになるのかをシミュレーションしてみましょう。

    【モデルケースの設定】
    ・購入時の価格: 3,000万円(建物1,500万円/土地1,500万円、築15年の木造戸建て)
    ・売却時の価格: 3,500万円
    ・所有期間: 8年
    ・譲渡費用(売却時の経費): 150万円(仲介手数料、印紙代など)

    Step1. 譲渡所得(利益)を計算
    建物の減価償却費: 1,500万円 × 0.9 × 0.031 × 8年 = 334.8万円
    売却時の取得費: 3,000万円 - 334.8万円 = 2,665.2万円
    譲渡所得: 3,500万円(売却額) - (2,665.2万円 + 150万円) = 684.8万円
    Step2. 税率の確認
    所有期間8年(5年超)のため「長期譲渡所得」(税率:20.315%)
    Step3. 税額の算出
    通常(控除なし): 684.8万円 × 20.315% = 約139.1万円
    マイホームの「3,000万円特別控除」適用時: 0円

    戸建ての売却では「減価償却費」の計算が必要ですが、マイホームであれば「3,000万円特別控除」により税額が0円になるケースがほとんどです。ご自身の所有期間や物件条件でいくらになるか、事前に正確な金額を算出しておくことをおすすめします。

  • 【節税】家の売却で使える5つの特例・控除

    【節税】家の売却で使える5つの特例・控除

    譲渡所得税の計算方法が分かると、「意外と税金が高い」と感じるかもしれません。しかし、ご安心ください。マイホームの売却には、税負担を大幅に軽減できる様々な特例が用意されています。ここでは、代表的な5つの特例・控除を紹介します。


    ①【基本】マイホームなら3,000万円の特別控除

    最も多くの人が利用できる、非常に強力な特例です。マイホームを売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できます。
    つまり、この特例を使えば譲渡所得が3,000万円までなら、税金がゼロになります。例えば、譲渡所得が2,000万円だった場合、控除を適用すると課税対象額は0円となり、納税は不要です。
    適用には、自分が住んでいる家であることや、親子・夫婦間の売買でないことなどの要件があります。


    ②【10年超所有】軽減税率の特例

    売却した家の所有期間が10年を超えている場合、さらに税率が低くなる特例です。上記の3,000万円特別控除と併用できます。
    この特例を適用すると、3,000万円を控除した後の課税譲渡所得6,000万円以下の部分の税率が20.315%から14.21%に引き下げられます。


    ③【買い換え】課税を将来に繰り延べる特例

    マイホームを売却し、新しいマイホームに買い換える場合に利用できる特例です。この特例を使うと、売却益に対する課税を、買い換えた家を将来売却する時まで繰り延べることができます。
    あくまで「繰り延べ」であり、税金が免除されるわけではない点に注意が必要です。また、この特例は3,000万円特別控除との併用はできません。


    ④【相続物件】相続空き家の3,000万円特別控除

    親などから相続した実家が空き家になっており、その家を売却した場合に利用できる特例です。譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。
    適用には、相続開始から3年以内に売却することや、一定の耐震基準を満たすこと、あるいは家を取り壊して更地で売却することなど、細かい要件が定められています。


    ⑤【損失が出た場合】損益通算と繰越控除

    家の売却で利益が出ず、逆に損失(譲渡損失)が出た場合に使える特例です。
    売却で生じた損失を、その年の給与所得や事業所得など他の所得と相殺(損益通算)できます。相殺しきれない損失は、翌年以降最大3年間にわたって繰り越すこともでき、所得税や住民税の還付を受けられる場合があります。


    家の売却で税金の特例を使う際の注意点

    サンプル画像

    節税効果の大きい特例ですが、利用する際にはいくつか注意すべき点があります。


    ✓必ず確定申告が必要

    特例を利用して税金が0円になる場合でも、必ず売却した翌年に確定申告をしなければなりません。確定申告をしないと、特例は適用されず、本来の税額を納めるよう税務署から通知が来たり、ペナルティが課されたりする可能性があります。


    ✓住宅ローン控除と併用できない場合がある

    新しい家に買い換える際、売却した家で「3,000万円特別控除」や「軽減税率の特例」などを利用すると、買い換えた家では入居した年とその前後2年間、合計5年間は住宅ローン控除が適用できなくなります。
    どちらの制度を利用する方が得になるかはケースバイケースのため、不動産会社や税理士に相談して慎重に判断することが重要です。


    家の売却と税金に関するQ&A

    サンプル画像

    最後に、家の売却と税金に関するよくある質問にお答えします。


    Q. 確定申告はいつ、どうやってやるの?

    A. 確定申告は、家を売却した翌年の2月16日から3月15日までの間に行います。申告方法は、税務署の窓口に直接提出するほか、郵送や国税庁のウェブサイト「e-Tax」を利用した電子申告も可能です。


    Q. 親から相続した家を売る場合、税金はどうなりますか?

    A. 相続した家を売る場合も、基本的な税金の計算方法は同じです。ただし、取得費や所有期間は、亡くなった親(被相続人)がその家を取得した時期や金額を引き継いで計算します。「相続空き家の3,000万円特別控除」が使える可能性もあるので、要件を確認しましょう。


    Q. 税金の相談は誰にすればいいですか?

    A. 税金の専門家は税理士です。複雑なケースや、どの特例を使うのが最も有利かといった専門的な判断が必要な場合は、税理士に相談するのが確実です。また、売却を依頼する不動産会社も税金の知識が豊富なので、まずは概算や基本的な仕組みについて聞いてみると良いでしょう。


    まとめ

    家の売却にかかる税金は複雑に思えるかもしれませんが、ポイントを押さえれば理解を深めることができます。

    • 家の売却で税金がかかるのは、利益(譲渡所得)が出た場合のみ。
    • 税額は、譲渡所得の金額と、所有期間が5年を超えるかどうかで大きく変わる。
    • 「3,000万円特別控除」をはじめ、税負担を大幅に軽減できる特例がある。
    • 特例を利用するには、税金がゼロになる場合でも確定申告が必須。

    まずは、売却を検討している不動産会社に相談し、ご自身のケースではどのくらいの税金がかかりそうか、どの特例が利用できそうか、シミュレーションしてもらうことから始めましょう。正しい知識を身につけて、損のない不動産売却を実現してください。

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