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投稿日:2026年09月28日
最終更新日:2026年09月28日
夫婦で協力して夢のマイホームを手に入れる「ペアローン」。
しかし、万が一離婚することになった場合、このペアローンが大きな問題になることをご存知でしょうか。
「家のローンはどうなるの?」「どちらかが住み続けられる?」「売却するしかないの?」など、多くの方が不安を抱えています。
この記事では、離婚時にペアローンを抱える夫婦が直面する問題と、後悔しないための具体的な対処法を分かりやすく解説します。離婚後の生活を見据えて、ペアローンをどう整理すればよいのか考える際の参考にしてください。
ペアローンは、夫婦それぞれが住宅ローンを組むことで、単独で住宅ローンを組む場合よりも借入額を増やせる場合がありますが、離婚時にはその仕組みが複雑な問題を引き起こします。なぜペアローンが問題になるのか、まずは3つの基本的な理由から理解しましょう。
ペアローンとは、夫婦それぞれが独立した住宅ローン契約を結び、1つの住宅に対してそれぞれがローンを組む仕組みです。
夫婦それぞれが自身のローンの債務者となるため、離婚したからといって返済義務が自動的になくなるわけではありません。
| 契約形態 | 特徴 | 離婚時の責任 |
|---|---|---|
| ペアローン | 夫婦それぞれが住宅ローン契約を結び、それぞれが債務者となる | 離婚後も、それぞれのローンについて返済義務が残る |
| 収入合算(連帯債務型) | 夫婦の収入を合算し、1つのローンを契約。夫婦ともに債務者となる | 夫婦両方がローン全額に対して返済義務を負う |
| 収入合算(連帯保証型) | 主債務者は一人だが、もう一方が連帯保証人になる | 主債務者が返済できなくなった場合、連帯保証人が返済義務を負う |
このように離婚したからといって、住宅ローンの返済義務が自動的になくなるわけではありません。契約内容を確認し、離婚後の返済について整理しておくことが重要です。
「離婚すれば他人になるため、ローンの関係も解消されるはず」と考えてしまうかもしれませんが、それは大きな誤解です。夫婦関係の解消と、金融機関とのローン契約は全く別の問題です。
金融機関は、あくまで「契約者2人の返済能力」を信用してお金を貸しているため、夫婦が離婚したという個人的な事情で契約内容を簡単に変更することはありません。
したがって、離婚後も契約通りに返済を続ける義務が双方に残ります。財産分与などで家の所有者をどちらか一方に定めても、その取り決めは夫婦間での効力しか持たず、金融機関への返済義務はなくならないのです。
離婚を機に「家は妻が住み続けるから、ローン名義もすべて妻に変えたい」と考える方は少なくありません。しかし、ペアローンの一方の名義を外し、単独名義に変更することは極めて困難です。
前述の通り、金融機関は夫婦2人の収入を前提に融資を決定しています。それを一人分の収入で返済していくとなると、返済能力が低下し、貸し倒れのリスクが高まるからです。そのため、金融機関の承諾を得る必要があり、簡単に変更できるものではありません。もし変更する場合は新規でローンを組み直す「借り換え」という手続きが必要になります。

離婚後も続くペアローンの返済義務。この問題を解決するためには、いくつかの選択肢があります。ここでは、代表的な4つの対処法について、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
家を売却し、その売却代金でペアローンを完済する方法です。離婚後のローンや家の名義を整理できるため、夫婦間の金銭的な関係を解消しやすい方法といえます。
・ペアローンを完済できれば、離婚後の返済義務をなくせる
・家の名義やローンを整理できる
・売却益がローン残高を上回る「アンダーローン」の場合、残ったお金を財産分与できる
・売却してもローンを完済できない「オーバーローン」の場合、不足分を自己資金などで補う必要がある
・希望する価格やタイミングで売却できるとは限らない
子どもの転校を避けたいなどの理由で、夫婦のどちらかが家に住み続ける方法です。この場合、夫婦間で住み続ける側がローンの返済を負担する取り決めをすることがあります。ただし、金融機関に対する返済義務が自動的に住み続ける側だけに移るわけではありません。
この方法を選ぶ場合は、ペアローンの契約上の返済義務についても確認しておく必要があります。夫婦間で「住み続ける側がローンを支払う」と合意していても、金融機関に対する返済義務が自動的になくなるわけではありません。将来のトラブルを避けるためにも、返済や名義についての合意内容は、公正証書などの書面に残しておくことが大切です。
・子どもの転校や引っ越しを避けられる
・住み慣れた家で生活を続けられる
・家を売却せずに済む
・住まない側のローン返済義務は、離婚しても原則としてなくならない
・住み続ける側が返済できなくなった場合、住んでいない側にも返済を求められる可能性がある
・将来的に金銭面でのトラブルにつながる可能性がある
家に住み続けたい側がペアローンを解消して、新たに単独名義の住宅ローンへ借り換える方法です。借り換えが認められれば、家とローンの名義を一人にまとめられます。
一方で、借り換えには審査のハードルがあります。単独で現在のローン残高を借り入れられるだけの返済能力が必要となるため、収入や借入状況によっては、借り換えが難しいケースもあります。
・家とローンの名義を一人にまとめられる
・住まない側はローンの返済義務から外れる
・ペアローンを解消できるため、離婚後の金銭的な関係を整理しやすい
・一人の収入だけで住宅ローンの審査に通る必要がある
・現在のローン残高や収入によっては、借り換えが難しい
・借り換えに伴う諸費用が発生する場合がある
夫婦のどちらも住み続ける予定がないものの、すぐに売却したくない場合は、家を第三者に貸し出し、家賃収入をローン返済に充てる方法もあります。
なお、住宅ローンは本来、契約者本人が住むためのローンです。賃貸に出す場合は金融機関への報告や承諾が必要になることがあるため、事前に確認しておきましょう。
・家を売却せずに所有し続けられる
・家賃収入をローン返済に充てられる
・将来的に自分たちが住むなど、選択肢を残せる
・空室になると家賃収入を得られない
・入居者募集や修繕などの管理が必要になる
・住宅ローンを利用したまま賃貸に出せるとは限らない
ペアローン問題の対処法は、家の資産価値や夫婦の希望によって変わってきます。ここでは、状況別に最適な選択肢を考えてみましょう。
家の売却価格がローン残高を上回るアンダーローンの状態であれば、売却によってローンを完済し、夫婦間の金銭的な関係を整理しやすくなります。
家の売却価格がローン残高を下回るオーバーローンの場合、売却してもローンが残ってしまいます。 この場合、自己資金で不足分を補って売却するか、どちらかが住み続けて返済を続けるかを選択することになります。自己資金の用意が難しい場合は、金融機関の合意を得て売却する任意売却という手段もあります。
子どもの学区を変えたくないなどの事情で、どちらかが住み続けたいと希望する場合は、まず「借り換え」が可能かどうかを金融機関に相談してみましょう。借り換えが難しい場合には、現在のローン契約を維持したまま、住み続ける側が返済を負担する方法も考えられます。ただし、住まない側の返済義務がなくなるわけではないため、金融機関への確認が必要です。
夫婦のどちらも家に住むことを希望しないのであれば、売却を選択肢として検討します。アンダーローンであれば売却してローンを完済し、オーバーローンの場合は自己資金を補って売却するか、任意売却を検討します。
ペアローン住宅を売却すると決めた場合、どのような流れで進めるのでしょうか。夫婦間のトラブルを避けるための注意点もあわせて解説します。
【流れ】
1. 不動産会社に家の価値を査定してもらう
2. 夫婦間で売却の合意を形成する
3. 売却活動を開始し、買主を見つける
4. オーバーローンの場合は任意売却も検討する
まずは、不動産会社に査定を依頼し、家がいくらで売れそうか(査定額)を把握します。これにより、アンダーローンなのかオーバーローンなのかが分かり、具体的な計画を立てることができます。
住宅の所有権が夫婦の共有名義になっている場合は、売却にあたって共有者双方の同意が必要です。売却価格、売却で得た利益の分配方法、オーバーローンの場合の不足分の負担割合などを具体的に話し合い、合意書を作成しておくと安心です。
不動産会社と媒介契約を結び、売却活動を開始します。内覧の対応などで夫婦の協力が必要になる場面もあるため、円滑に進めるためにも良好なコミュニケーションを心がけましょう。
自己資金を投入してもローンを完済できない場合は、「任意売却」という方法があります。任意売却とは、住宅ローンの残高を売却代金だけでは完済できない場合に、金融機関の同意を得たうえで不動産を売却する方法です。売却後もローンが残る場合があるため、残った債務についても金融機関と相談しながら返済方法を検討する必要があります。
売却ではなく、どちらかが住み続ける選択をした場合、特に注意すべき点が3つあります。将来の大きなトラブルに発展させないために、必ず押さえておきましょう。
繰り返しになりますが、離婚して家に住まなくなったとしても、ローン契約者である限り、自身のローンについて返済義務は続きます。住み続ける側の返済が滞った場合には、夫婦間での取り決めだけでは解決できない問題につながる可能性もあるため、離婚後の返済方法を事前に整理しておくことが大切です。
住み続ける側がローンを一本化する「借り換え」は、単独の収入で審査を通過する必要があるため、非常にハードルが高いのが現実です。年収や勤続年数、他の借入状況などが厳しく審査されるため、誰でも利用できるわけではないことを念頭に置きましょう。
どちらかが住み続ける場合、「住宅ローンの支払いは住む方が全額負担する」「名義変更が完了するまで住まない方は協力する」「固定資産税の支払いについて」など、夫婦間で取り決めた内容は、書面に残しておくことが大切です。口約束だけでは、後になって「言った」「言わない」のトラブルにつながる可能性があります。必要に応じて公正証書などを利用し、合意内容を明確にしておくとよいでしょう。
離婚に伴うペアローンの整理は、住宅ローンや不動産の売却だけでなく、名義や財産分与、離婚後の住まいなど、さまざまな問題が関係します。
ハウスボカンでは、不動産の査定・売却だけでなく、必要に応じた専門家との連携や、売却後の住まい探しまでご相談いただけます。ここでは、ペアローンに関するご相談で対応できることをご紹介します。
ペアローンの整理では、まず「今の家がいくらで売れるのか」を知ることが重要です。売却価格とローン残高を比較することで、アンダーローンかオーバーローンかを判断する目安になります。
愛知・岐阜エリアに密着して不動産売買を行うハウスボカンでは、地域ごとの相場や取引事例をもとに査定を行っています。まずは現在の不動産価値を把握することで、その後の選択肢を整理しやすくなります。
ペアローンの整理では、売却だけでなく、名義変更や財産分与、公正証書の作成など、専門的な手続きが必要になる場合があります。
ハウスボカンでは、弁護士や司法書士などの専門家と連携しているため、不動産の相談を入口に、必要に応じて専門家への相談までワンストップでご案内できます。
ペアローンを整理して家を売却した後は、双方の新しい住まいについても考える必要があります。売却と住み替えをあわせて計画することで、引っ越し時期なども調整しやすくなります。
ハウスボカンでは、愛知・岐阜エリアの豊富な物件情報をもとに、売却後の住まい探しについてもご相談いただけます。
ここでは、離婚時のペアローンについてよくある質問にお答えします。
住宅が夫婦の共有名義になっている場合、共有者の一方だけで住宅全体を売却することはできません。売却する際は、所有権の状況や住宅ローンの契約内容を確認したうえで、必要な手続きを進める必要があります。
返済が滞ると、まず金融機関から督促状が届きます。それでも返済されない状態が続くと、「期限の利益の喪失」となり、ローン残高の一括返済を求められます。それにも応じられない場合、金融機関は担保である家を差し押さえ、競売にかけて債権を回収します。競売では通常の売却とは異なる手続きとなり、売却後も債務が残る可能性があります。
ペアローンの問題は、法律(離婚、財産分与)と不動産、金融が複雑に絡み合います。弁護士や司法書士、不動産会社など、それぞれの専門家に早めに相談することで、現在の状況を整理し、取りうる選択肢を検討しやすくなります。
ペアローンを組んだ夫婦が離婚する場合、住宅ローンの残高や不動産の名義、財産分与など、検討すべきことが多くなります。夫婦だけで話し合いを進めると、法的な手続きや不動産の価値などを見落とし、後から問題になる可能性もあります。
離婚後の住まいや住宅ローンについて後悔のない選択をするためにも、早い段階で専門家に相談し、現在の状況や選択肢を整理しておくことが大切です。
ペアローンの問題は、夫婦それぞれの状況によって対応が異なります。「今の家をどうすればいいのか」「売却したほうがいいのか」など、迷っていることがあれば、お気軽にご相談ください。
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