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投稿日:2020年11月21日
不動産の査定を複数社に依頼したら、提示された金額にばらつきがあって戸惑った…という経験はありませんか?
実は、査定額には「見ているポイント」や「評価の仕方」に違いがあり、特に訪問査定ではその差が表れやすいのです。
今回のコラムでは、査定額に差が出る理由と、訪問査定でチェックされる主な項目について、わかりやすく解説します。
これから売却を検討される方は、ぜひチェックしてみてください。
まず不動産査定を行うにあたり、二つの方法があるのはご存知でしょうか。
周辺の取引事例や公示価格などをもとに、査定額を算出する「机上査定」と、実際に現地を見て査定額を算出する「訪問査定」があります。
机上査定とは、不動産会社の担当者が現地を訪れることなく、物件の立地や面積、築年数などの基本情報と、「近隣の類似物件の取引相場」や「公示地価や固定資産税評価額などの公的価格」などの公的データをもとに算出する査定方法です。
机上査定の特徴は、インターネットや不動産会社への連絡をするだけで手軽に依頼でき、すぐに査定結果が出ることです。
売却を検討し始めた初期段階で「おおよその相場を知りたい」「とりあえず価格感を把握したい」という方にとっては、便利な方法です。
・短時間で査定額の目安がわかる
・担当者と会う必要がない
・一度に複数の不動産会社へ査定依頼が可能
・実際の建物状態や内装は考慮されない
・相場的な価格の目安にとどまり、精度に偏りがある
・リフォーム歴や管理状況などは反映されない
訪問査定とは、不動産会社の担当者が実際に物件を訪れ、建物の状態や内装、設備、周辺環境などを細かく確認したうえで査定を行う方法です。
物件の現況を直接見て判断できるため、机上査定よりも査定の精度が高く、実際の売却価格に近い金額を把握することができます。
一方で、立ち会いや物件内の確認が必要なため、手間や時間はかかりますが、実際に売却を進めたいと考えている方には向いている方法です。
・物件の特徴を加味したより現実的な査定価格がわかる
・査定価格だけでなく、売却についての具体的なアドバイスも受けられる
・不動産会社の担当者を見極める機会になる
・査定時の対応や準備に手間がかかる
・査定結果を受けるまでに多少時間がかかる(数日〜1週間)
・売却の検討を近隣に知られる可能性がある
チェック項目は細かいものも合わせると数百箇所以上の確認が必要となります。
今回はその中でも何点かまとめてお伝え致します。
まずは査定する物件の立地環境について以下のものが挙げられます。
・道路からの高低差
・上下水道、ガスの配管状況
・前面道路の幅員や間口の広さ
・側溝の有無
・前面道路に標識やミラーはないか
・越境していないか
・敷地内に井戸や電柱、支線などないか
・敷地の形状はどうなっているか
・駅からの徒歩分数
・スーパーや商業施設の充実度
・学校や病院への距離
・周辺の街灯の数
不動産の価値は、上物だけでなく「どこにあるか」「どんな環境に囲まれているか」という視点でも慎重に判断されています。プラスになるポイントとしては、不整形地(L字や三角形の土地)ではなく、使いやすい形の整形地であることや最寄り駅までの距離、周辺の商業施設の有無など上記で記載したポイントが挙げられます。
一方でマイナス評価を受けやすいポイントとしては、最寄り駅に停車する列車の本数が少なかったり、朝夜関わらず交通量の多い大きな道路が近いというポイントが挙げられます。
しかし立地や周辺環境は変えられない要素なので、訪問査定前に家の外回りを整えたり、清掃を徹底することで、第一印象を良くする工夫は可能です。
次に建物の主なチェックポイントです。
同じエリアでも物件の状態によって、査定額が変動する可能性がございます。
・築年数
・間取り
・日当たり
・眺望
・風通し
築年数が浅く、日当たりや風通しが良い物件が好まれます。
また多くの人が住みやすいような設計になっているか、家事動線が整っているかどうかがポイントとなります。
・雨漏り
・シロアリ
・腐食
・傾き
・木造主要な部位、軒のゆがみ
雨漏りやシロアリの被害により床が傾いている建物は、かなりマイナス評価になります。
具合によっては中古物件として売却できず、解体して土地売にした方が良いケースもあるので注意が必要です。
・電気等の故障
・給湯器の交換時期
・給排水管の故障
電気がつかなかったり給湯器が壊れていたりと使えない場合も注意が必要です。
定期的に点検するようにしましょう。
建物面から考えると、当たり前にはなってしまいますが築年数が新しい・建物の状態がいいと査定額は高くなる傾向にあります。また設備の仕様や仕上材のグレードが高かったり、見晴らしが良い・防音性に優れた家も査定額が上がりやすいです。
反対に下がる主な要因としては、室内の劣化によりリフォームが必要と判断されるケースや、旧耐震基準の建物、アスベストなどの有害物質を使用している場合、さらに施工の品質に問題がある場合などが挙げられます。
訪問査定時は立地や間取り・周辺環境などが見られるため、掃除をしていないからといって査定額が下がることはありません。しかしお子様の落書きの放置など汚れが激しい場合は査定にマイナスの影響を与える可能性はあるので必要最低限の掃除はしておきましょう。
また、家の掃除が重要となるのは内覧前です。その時に備えて査定時に掃除をしておくと直前になって焦る必要がなくなります。
売却において「購入後に修理が必要な箇所の多い物件」は買主からも気に入られにくい傾向にあります。
だからといって「大規模リフォーム」は費用に見合った査定額アップは望めないケースが多いです。そのため最低限の修理で売りに出せるように、中古物件の売却で妨げになりやすい箇所を下記にまとめました。
・給湯器の故障
・雨漏りしている
・壁に空いた穴
・ドアノブの緩み
売却理由や売却希望価格を自分の中で明確にしておくことで、不動産会社が最適な販売計画を立てやすくなります。
逆に希望を伝えなければ「長期間売れない」「値下げ提案をされる」という不都合を生む可能性もなくはないです。そのため査定時には不動産会社の担当者に自分の希望を整理したうえで遠慮なく伝えるようにしましょう。
以下が査定時に伝えておくといい項目です。
・売却希望時期
・売却希望価格
・売却理由
・近所の人には知られたくない等
・売り出し方
・連絡手段
訪問査定は物件に関する正確な情報のもと査定する方法のため、準備すべき書類の数も多いです。
正確な情報を提供するほど査定が正確になるため、査定額が上がる可能性もあります。
不動産会社によって必要な書類にばらつきはありますが、下記の4つは査定時に必要な代表的な書類です。
・登記簿謄本:不動産の所有者の氏名と住所などを記載した書類。物件を購入した時に不動産会社・司法書士に手渡されているが、もしなければ法務局かインターネットからでも取り寄せが可能
転勤や住み替え、相続など、売却の理由によって査定後の提案内容やスケジュールが変わることがあります。例えば相続によって取得した物件の場合、売却までの時間に余裕があるケースが多く、じっくりと販売方法を検討できるのが特長です。
反対に、「海外転勤が決まっていて急ぎたい」「離婚に伴って早期に現金化したい」など、時間的な制約がある場合には、価格よりも売却時期を優先した計画を立てる必要があります。担当者は売却理由を確認し、状況に応じた最適な売却方法を提案してくれます。
担当者は「すぐに売りたい」「半年以内に売却したい」など、希望の時期を確認することで、販売戦略や価格設定に活かします。
売却までの時間に余裕があるかどうかは、価格交渉や広告展開にも影響します。
「この金額で売りたい」というご希望を伺うことで、現実的な相場と照らし合わせた上でアドバイスを行います。
価格の希望が高い場合は、その理由や根拠を聞かれる場合もあります。
仲介か買取かなど、売却のスタイルも大切なポイントです。早期売却を優先したいのか、なるべく高く売りたいのかによって、担当者は適した方法を提案するため、あらかじめ希望を確認します。
リフォームの有無や設備の故障、日当たり、風通しなど、建物の状態は査定額に直結する要素です。特に劣化の程度や修繕履歴などは、買主の印象や価格に大きく影響します。
隣地との境界が明確かどうか、越境物がないか、擁壁や造成の有無などを確認します。これらの点に問題があると、取引に時間がかかったり、価格が下がる要因になり得ます。
今回は査定時の大まかなチェックポイントについてまとめさせていただきました。
立地や環境などの現地の状態、建物の状態によって査定額に差が出てきます。
建物においては日頃の点検や修理によって、劣化を軽減することも可能です。
査定時のマイナス評価にならないよう、ぜひ一度ご自宅の点検をしてみてはいかがでしょうか。
また査定のご依頼や、売却時のご相談などお気軽にお問い合わせください。
各エリアに特化した不動産のプロが、お答えさせていただきます。
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