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防火地域とは?準防火地域との違い・建築制限・メリット・デメリットを解説

投稿日:2025年09月18日

最終更新日:2025年09月18日

防火地域とは?準防火地域との違い・建築制限・メリット・デメリットを解説

マイホームの計画を進める中で、「防火地域」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
防火地域は安心して暮らせる街づくりに欠かせない制度ですが、建築コストや間取りの自由度に影響することもあります。

今回のコラムでは、防火地域の定義や目的、メリットデメリットについてご紹介させていただきます。
是非最後までご覧ください。

  • 防火地域とは?基礎知識と役割

    防火地域の定義と目的

    防火地域とは、商業施設が集まる場所や幹線道路沿いなど火災の延焼が発生しやすいエリアを火災から守るために建築が制限された地域です。
    都市計画法では「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」とされています。 

    なぜ、制限する必要があるの?

    建物が密集する地域で火災が発生すると、一気に延焼が広がってしまう可能性があります。
    また、幹線道路沿いでは、火災によって道路がふさがれてしまった場合、消防車や救急車などの緊急車両が通れなくなってしまうことがあります。
    そのため、防火地域の指定は街全体の防災力を高め、住民の安全を守る役割を持っています。


    準防火地域・法22条区域・新防火地域との違い

    防火地域のほかにも、建築に制限がかかる区域があります。それぞれの概要は以下のとおりです。


    特徴制限内容
    準防火地域防火地域の周辺に指定されることが多い耐火性のある材料を使用し、主要構造部は耐火構造、準耐火構造にする必要がある
    法22条区域防火地域・準防火地域以外の木造住宅地に指定される①屋根を不燃材にする ②隣地境界1m以内は防火構造 ③軒裏を不燃または準不燃材で仕上げる
    新防火地域「屋根不燃化区域」とも呼ばれる4階未満・500㎡以下の建物は準耐火建築物、それ以外は耐火建築物にする必要がある

  • 防火地域における建築制限

    防火地域における建築制限

    建物の構造の制限

    防火地域では、建物の規模や階数に応じて構造が制限されます。特に延床面積100㎡を超える3階建て以上の建物は、耐火建築物とする必要があります。


    50㎡以下100㎡以下100㎡超
    4階以上耐火構造
    3階耐火構造
    2階準耐火構造耐火構造
    平屋防火構造準耐火構造耐火構造

    ※「耐火構造」=火災に強く、主要構造部が一定時間燃えない構造
    「防火構造」=延焼を一定時間防ぐ構造
    「準耐火構造」=火に耐える性能を一定時間有する構造


    素材の制限

    防火地域では、火災の拡大を防ぐため、木材や可燃性素材の使用が制限されます。主要構造部は、鉄骨、鉄筋コンクリート、耐火性のある建材で構築する必要があります。
    外壁や屋根も不燃材料や難然材料を使用することが原則で、不造構造であっても、表面と不燃材で覆うなどの工夫が求められます。


    防火設備の設置

    防火戸・防火シャッター・煙の侵入を防ぐ設備など、火災時の被害拡大を防ぐための防火設備が義務づけられるケースがあります。



    建物の高さ・面積・建ぺい率の制限

    一律の高さ制限はありませんが、都市計画の一環として建ぺい率が緩和されるケースがあります。条件を満たすと、建ぺい率が通常より+10%まで緩和されることがあります。


    購入物件が防火地域か確認する方法

    ①自治体ホームページに掲載されている都市計画図を確認
    ②市区町村の建築指導課や都市計画課へ問い合わせる
    ③不動産会社や建築会社に尋ねる

    簡単に調べたい場合は「🔎(市区町村) 防火地域」で検索すると、各自治体が公開している都市計画情報を閲覧できるケースが多いです。

  • 防火地域に家を建てるメリットとデメリット

    防火地域に家を建てるメリットとデメリット

    ◇メリット


    街全体の安全性が高い

    防火地域内に建つ建物の多くは耐火建築物や準耐火建築物であり、耐火性の高い建物が並んでいるため、安全性の高い環境になります。


    建物の耐火性能が標準化される

    防火地域で2階建て以上の建物を建てる場合、耐火建築物または準耐火建築物とする必要があります。そのため、自然と建物の耐火性能が高い水準で標準化されます。


    火災保険料が安くなる可能性がある

    
火災保険料は建物の構造によって変わります。大きく分けて以下の3つのカテゴリーがあります。


    M構造(マンション構造)最も耐火性が高く、保険料が安い。
    T構造(耐火構造)M構造ほどではないが耐火性が高く、非耐火構造に比べると保険料は安い。
    H構造(非耐火構造)一般的な木造住宅で、火の広がりを抑える力が低いためリスクが高く、保険料も高くなる。

    このように、耐火性の高さが認められるM構造やT構造は一般的な木造住宅のH構造に比べて保険料が安くなる傾向があります。



    ◆デメリット


    建築コストが高くなる

    防火地域では、耐火性の高い材料や設備を使用する必要があるため、一般的な木造住宅と比べてコストが上がる傾向があります。


    デザインや間取りの自由度が下がる

    防火性能を確保するため、使用する素材や構造に制限があり、間取りやデザインの自由度が下がってしまう場合があります。


    リフォーム・増改築にも制限がかかる

    建築時だけでなく、将来的にリフォームや増改築をする際にも制限がかかります。しかし、耐火基準を守りつつ、工夫すれば変更は可能なため、経験豊富なリフォーム会社に相談することがおすすめです。

  • まとめ

    今回のコラムでは防火地域の定義や防火地域に家を建てるメリット・デメリットについてお話しましたがいかがでしたでしょうか。

    防火地域は、街全体の防災性を高めるために指定されたエリアです。
建築コストや自由度の制限といったデメリットはあるものの、街の安全性が高まり、火災保険料が安くなる可能性もあるなどのメリットもあります。

    ハウスボカンは愛知県内に13店舗を展開しており、地域特性や防火地域の規制を熟知したスタッフが、お客様の快適で安心な住まいづくりをサポートしています。
    「防火地域で家を建てたいけど、費用や自由度が心配…」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
    皆様のご来店お待ちしております。

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