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土地の擁壁工事とは?種類や費用について解説!

2023年06月10日

土地の擁壁工事とは?種類や費用について解説!

土地探しをしていると「擁壁工事」という言葉を目にしたり聞いたりしたことはありませんか?希望のエリアや予算内で土地が見つかっても、土地が傾斜になっていたり高低差があったりすると、擁壁工事が必要になります。擁壁の建築費は高額になる可能性が多く、せっかく気に入った土地が見つかっても予算オーバーになってしまい、検討から外さなければならない...といったケースもあるかと思います。
土地購入を検討されている方であれば、擁壁工事の内容について事前に抑えておくと安心です。

今回は、擁壁工事についての概要や擁壁の種類についてお話します。不動産購入を検討中の方は是非ご確認ください。

  • 土地の擁壁工事ってなに?

    土地の擁壁工事ってなに?

    土地に高低差がある場合、そのまま建物を建築してしまうと土地に建物の圧力、降雨により地面に染み込んだ雨水の水圧、地震や台風による災害など、さまざまな要因で地盤が崩壊して斜面が崩れてしまう可能性があります。擁壁工事は、このようながけや高台などの斜面の崩落を防ぐために壁状の構造物を建築する工事のことを指します。さらに、崖や盛り土が崩れないようにコンクリートや石などで補強することを「土留め」といいます。

    【擁壁工事はどんな場合に必要?】
    まず、「土地の高低差が2メートル以上あるかどうか」が判断基準になってきます。多くの市町村では「がけ条例」が定められており、土地の高低差が2メートル以上ある場合や隣地土地との高低差が2メートル以上ある場合、安全性を確保する目的として建物を建築することを制限するために設けられた条例です。ただし、がけ条例は市町村によって規定や内容が異なりますので、2m以下の高低差であっても擁壁を設けることが必要になる可能性もあります。もし、購入を検討している土地の高低差が2メートル以上ではなくても、高低差が生じていると感じた場合は自治体、不動産会社、建築会社に事前に確認しましょう。
    ●愛知県のがけ条例
    建築物の敷地が高さ2mを超えるがけに接し、又は近接する場合は、がけの上にあってはがけの下端から、がけの下にあってはがけの上端から、建築物との間にそのがけの高さの2倍以上の水平距離を保たなければならない。ただし、強固な地盤又は特殊な構造方法によるもので安全上支障がないものとして知事が定める場合に該当するときは、この限りでない。
    ※愛知県建築基準条例第8条 抜粋

    その他、土地の高低差が2メートル以下でも、下記のようなケースは擁壁工事が必要になることがあります。
    ・2メートル以下の高低差であるが土砂崩れの可能性がある
    ・道路と土地に高低差がある

    また、2m以上の擁壁工事を行う場合は、自治体への申請が必要になり、擁壁工事の許可が下りなければ建物の建築申請も行うことができません。擁壁工事の申請から許可まで約1か月ほど要し、家の着工までに時間が必要になるので注意してください。

  • 擁壁にはどんな種類と施工方法がある?

    擁壁にはどんな種類と施工方法がある?

    擁壁は主に3種類あり、それぞれ特徴や金額が異なります。土地の状態も踏まえた上で選定しましょう。

    ●鉄筋コンクリート
    現在、最も一般的でよく使用されているのが鉄筋コンクリートを用いて擁壁を建築する方法で、コンクリートの中に鉄筋を埋め込んでいます。すっきりとしたデザインなので見栄えが良く耐震性が高いです。また、構造計算がしやすく、斜面に対して真っすぐ設置できるため、土地を有効的に使用できるメリットがあります。
    施工方法は下記3種類です。敷地の状態に応じて最適な施工法を選んで施工します。
    ・L型擁壁
    ・逆L型擁壁
    ・逆T型擁壁

    ●ブロック擁壁
    ブロックを積み上げて建築する方法で、コンクリートブロックまたは間知ブロックを使用します。コンクリートブロックはブロックの中に鉄筋と生コンクリートを充填しており、高さ3m程度まで垂直に施工が可能です。間知ブロックの素材には間知石と呼ばれる石材が用いられ、5メートル以上の高低差のある場所でも建築可能です。住宅の他に公園や、駐車場との境界部分、施設等で使用されています。間知石は軽量、低価格で積み方のバリエーションが豊富なことから昔も今も多く採用されています。

    ●石積み擁壁
    石を積み重ねて建築する方法で、石と石の間をセメントやモルタルで固める"練積み"と、石をセメントやコンクリートで固めず、砂利や小石を間に敷き詰める"空積み"という施工方法があります。城の城壁、昔ながらの家、河川の側壁などで使用されていました。軽石で耐久性が低いため、現在2m以上の擁壁建築ではほとんど採用されることがありません。

  • 擁壁建築に必要な費用とは!?

    擁壁建築に必要な費用とは!?

    一般的な鉄筋コンクリートで擁壁を建築した場合、1㎡あたり、"3万円~10万円"が相場です。擁壁の種類によって基本的な相場額が変わります。
    石積み擁壁 1.6万~5万円/㎡
    練積み造(間知) 2.5万~4.5万円/㎡
    コンクリート擁壁 2万~5万円程度/㎡
    鉄筋コンクリート擁壁 3万~10万円/㎡

    仮に、鉄筋コンクリートで1㎡あたり5万円の擁壁を、高さ2メートル・幅10メートルで設置する場合、約100万円の費用がかかります。
    5万円×20㎡(高さ2メートル・幅10メートル)=100万円

    擁壁の建築にかかる費用は、施工方法、高さ、面積によって異なり、数十万円で抑えられるケースもあれば、上記の例のように数百万円になることがあり、高額な費用がかかります。土地の状態や敷地周辺の環境によっては相場より高くなる場合もありますので注意しましょう。

    また、擁壁建築費用だけでなく、基礎工事や掘削工事の費用、重機の運搬費も必要です。敷地周辺の道路が4m以下等、道幅が狭い場合、出入りできる重機が限られると、運搬の往復数が増えることによって運搬費が高くなります。さらに、道幅が狭く通行制限を行う場合は、通行制限に伴い人件費も必要になります。
    分譲地の場合は土地代に擁壁工事費用が含まれているケースが多く、土地購入後に工事費用を追加で払う必要がありません。念のため、土地購入前に擁壁工事費用が土地代に含まれているのか確認しましょう。

  • まとめ

    まとめ

    今回は、擁壁工事についてお伝えしました。
    擁壁工事とは、土地に高低差が生じる場合、がけや高台などの斜面の崩落を防ぐため壁状の構造物を建築する工事のことを指します。ただし、擁壁を設置する具体的な基準は自治体によって異なるため、高低差がある土地の購入を検討する際は、事前に自治体に確認をしましょう。擁壁の建築にかかる費用は、施工方法、高さ、面積、土地の状態、敷地周辺の環境によって異なり、擁壁建築だけで想像以上の費用が必要になるケースがあります。土地の値段が安くても、実は擁壁工事に高額な費用が発生し、建物の予算に影響してしまう...なんてこともありますので、ご自身だけで判断するのではなく、土地購入を検討される際は、事前に不動産のプロや建築会社に相談して購入を進めることをお勧めいたします。

    弊社には不動産のプロが揃っております。不動産に関して疑問やお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください!
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